統一地方選前半戦の41道府県議選と17政令指定市議選が29日午前、一斉に告示された。夏の参院選での政治決戦に向け、与野党は地方議員の議席を確保して支持基盤を広げたい考え。ただ、野党は民進党が分裂した影響もあり、候補者の擁立は難航している。
大阪で48年ぶり「4重選挙」 連動し都構想が争点に
今年は3年ごとの参院選と重なる12年に1度の「亥年(いどし)選挙」。すでに告示された11道府県知事選や6政令指定市長選とともに、4月7日に投開票される。
朝日新聞のまとめでは、正午現在、道府県議選(定数計2277)に自民1302人▽立憲民主177人▽国民民主113人▽公明166人▽共産243人▽維新28人▽自由1人▽希望4人▽社民25人▽大阪維新55人▽無所属898人などの計3056人が立候補を届け出た。このうち女性は389人で全体の12・7%。過去最高だった前回2015年の11・6%を上回りそうだ。指定市議選(同1012)には、計1395人が立候補を届け出た。
道府県議選の結果は、参院選に向けた各党の勢いを占う。焦点の一つは自民党が前回獲得した1153議席を上回るかどうかだ。
15年は総定数が減ったが、11年より34議席増やし、底堅さを見せた。前回の亥年選挙だった07年には、03年比で97議席減の1212議席となり、その後の参院選で大敗した。
民進党の前身である旧民主党は、07年の376議席をピークに15年には263議席にまで減らした。民進党から分裂した立憲民主、国民民主両党の届け出数は計290人(29日正午現在)となっている。一部は無所属での立候補に回ったとみられる。
公明党は03、07、15年に達成した候補者全員の当選を目指す。共産党は、11年の80議席から15年に112議席に増やした勢いの維持を狙う。(別宮潤一)