韓国大法院(最高裁)が日本企業に戦時中の韓国人元徴用工らへの損害賠償を相次ぎ命じた問題で、新たに元徴用工4人と遺族27人の計31人が4日、日本製鉄(旧新日鉄住金)など4社を相手に損害賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。請求額は1人当たり最大約1億ウォン(約1千万円)。
賠償を求められたのは、日本製鉄のほか三菱重工業と不二越、日本コークス工業。昨年10月に大法院が初めて賠償判決を言い渡して以降、元徴用工らが訴訟を起こすのは初めて。
提訴後にソウル中央地裁前で原告らが記者会見し、三菱重工業の長崎造船所で働いた金漢洙さん(100)は「日本が過去を反省し、被害を与えたと認めるなら韓日は本当の友だちになる」と話した。支援団体は200人以上から提訴を希望するとの連絡を受けており、準備が整い次第、追加で提訴する方針という。(ソウル=武田肇)