政府の原子力災害対策本部(本部長・安倍晋三首相)は5日、東京電力福島第一原発が立地する福島県大熊町の一部地域について、今月10日午前0時に避難指示を解除すると正式に決めた。原発事故から8年1カ月ぶりに、住民が暮らせるようになる。
解除されるのは、第一原発の南西約8キロにある同町の大川原・中屋敷(ちゅうやしき)地区の30平方キロメートル。対象人口は町民の3・5%にあたる367人。原発事故に伴い居住制限区域と避難指示解除準備区域に指定されたが、昨年6~8月に環境省が地区内の放射線量を測定したところ、最高で毎時2・1マイクロシーベルトと、避難指示の目安(毎時3・8マイクロ)を下回ったという。
町は14日、大川原地区に建設した役場の新庁舎を開庁する。