税金を抑えられるとして企業経営者らに人気だった「節税保険」について、国税庁が新たな課税ルールを示した。多くの商品で保険料の全額が課税対象外となる現状を改め、6~8割ほどを課税対象とする方針。ブームになっていた「節税」が売りの保険の開発競争は沈静化しそうだ。
新たな税務上の扱いを定めたルール案を生命保険各社に伝えた。今後契約する保険に適用され、過去の契約分の扱いは見直さない。国税庁は新ルールをつくる方針を2月に示しており、大半の生保はすでに節税保険の販売をやめている。
節税保険に「バレンタイン・ショック」 国税庁が大なた
節税保険は、経営者の死亡に備え、会社が保険料を払う定期保険。高額な保険料を全額経費扱い(損金算入)にでき、利益を圧縮して課税対象額を抑えられる。さらに、保険を中途解約すると保険料の多くが返戻金となって手元に戻るとして、生保各社が「節税」効果を強調して売ってきた。
新ルール案は、支払った保険料…