スリランカの教会やホテルなど計8カ所で21日に起き200人以上が死亡した連続爆発事件で、河野太郎外相は22日、日本人女性1人が死亡し、4人がけがをしたと明らかにした。犯行グループの特定には至っておらず、最大都市コロンボ郊外の空港近くで新たな爆発物が見つかるなど緊張が続いている。
スリランカ爆発「これまでの事件との脈絡ない」識者語る
日本外務省は巻き込まれた日本人の名前などは明らかにしていない。
安倍晋三首相は22日午前、首相官邸で記者団に「深い悲しみを覚えると同時に強い憤りを感じる。このようなテロは断じて許すことはできない。強く非難する」などと述べた。
2009年に仏教徒のシンハラ人とヒンドゥー教徒タミル人との内戦終結後、経済成長が続いたスリランカには、日本の企業関係者らも長期滞在している。日本外務省によると、17年現在、スリランカの在留邦人数は届け出数で767人。うち650人が3カ月以上の長期滞在者で、残りの117人は永住者という。長期滞在者のうち企業関係者が219人で最も多く、政府関係者が195人で次ぐ。日本政府観光局によると、日本からの旅行者も増えており、13年の約3万4千人から16年には約4万5千人に達した。
AFP通信によると、地元警察は一連の事件の犠牲者が少なくとも207人に上ると発表。少なくとも米国、英国、中国、インド、オランダ、ポルトガルなど35人の外国人が含まれているという。スリランカ外務省によると、コロンボ市内の病院で19人の外国人が治療を受けており、行方不明者もいるという。
当局は犯行グループの特定を急…