中国海軍の創設70周年にあたる23日、山東省青島で関連式典が始まった。同日午後に開く国際観艦式で新型の原子力潜水艦などを披露し、習近平(シーチンピン)国家主席が目指す「世界一流の海洋強国」へ向けて軍備増強をアピールする。
中国の国際観艦式は10年前の創設60周年に続き、2回目。中国海軍によると、空母「遼寧」のほか新型の駆逐艦や原子力潜水艦など艦艇32隻、戦闘機など39機が参加する。一方、海外から60カ国あまりの代表団のほか、10カ国以上の艦艇を招待。日本は山村浩海上幕僚長が参加し、護衛艦「すずつき」も派遣した。米国は艦艇や軍幹部の派遣を見送った。
海洋進出を強めて周辺国との対立が続いた中国にとって、国際協調を訴える場でもある。沈金竜・海軍司令官は観艦式に先立つ22日の開幕式で「中国海軍は世界の海軍と互恵関係を築き、平和と安定を守りたい」と語った。(青島=冨名腰隆)