憲政史上初となる天皇陛下の退位に伴う皇位継承が目前に迫った。警視庁は代替わり当日、前回1990年の「即位の礼」のパレードの警備を踏襲しつつ、この30年で新たな脅威となったドローンや車両によるテロ、「祝賀ムード」から自然発生することが懸念される繁華街でのトラブル対策に乗り出す。皇居周辺では交通規制も実施する。
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「我々の使命は諸儀式が静かな環境で粛々と行われるよう、警備に全力を傾注していくことであります」。24日午後、警視庁本部で幹部約250人を前に、三浦正充警視総監は力を込めた。
警視庁は、「退位礼正殿の儀」が皇居で午後5時から行われる4月30日、午前中から「剣璽(けんじ)等承継の儀」と「即位後朝見の儀」が行われる5月1日、新天皇陛下の即位を祝う一般参賀がある同月4日、数千人態勢の特別警備本部を設ける。
また、皇居や皇太子さまのお住まいがある赤坂御用地周辺で、車両突入対策や車両検問を集中的に行う。4月30日午後6時~1日午前5時には皇居前広場を関係者以外立ち入り禁止とする。一連の儀式は皇居内であるが、皇太子さまが赤坂御用地と皇居を往復することから、沿道に多くの人が集まることが予想されるためだ。
平成の即位の礼のあった90年…