東京都練馬区で17日、東京消防庁の救急隊員が、90代の女性を救急搬送する際、女性の家族に対し、「盲導犬は同乗できない」と誤った内容を伝えていたことがわかった。同庁が26日、発表した。直後に訂正し、影響はなかったという。同庁は家族に謝罪した。
東京消防庁によると17日午後10時ごろの119番通報で救急隊が出動。心肺停止状態の90代の女性を搬送する際、付き添いの家族には視覚障害があり、盲導犬の同乗を希望した。現場の救急隊員は「搬送先の病院に盲導犬を入れられるか」と本部総合指令室の30代救急管制員に確認を依頼。管制員は「救急車に盲導犬は同乗できない」と誤って回答した。
女性の家族が「過去には同乗させたことがある」と指摘し、誤りが発覚した。この間の搬送の遅れは約5分で、病院からは「容体に影響する遅れではなかった」と説明されたという。
同庁は今後、担当者らの処分を検討する。指令管制の手引には盲導犬の同乗についての記載がなかったといい、今後記す方針だ。