JR名古屋駅(名古屋市中村区)で11日未明、新幹線車内でのテロを想定した訓練があった。JR東海の社員や愛知県警の警察官ら約90人が参加し、爆発物への対応や乗客の避難誘導などの手順を確認した。
終電後の午前0時50分に始まった訓練は、新幹線「のぞみ」が走行中、乗客が座席に不審なカバンを発見したという想定で行われた。駅職員の通報を受けて駆けつけた県警機動隊の爆発物処理班が、不審物を撤去した。
愛知県内では、6月に天皇陛下即位後初めての地方訪問になる全国植樹祭や、9月のラグビーワールドカップ(W杯)などを控えていることから、今回の訓練を実施した。
JR東海の安藤貞典・名古屋駅長は「大きなイベントが控える中では備えあれば憂いなし。どんなことがあっても対応できるよう努めたい」。県警中村署の加藤久幸副署長は「実際の車内を用いて貴重な訓練となった。万全の態勢で警護にあたりたい」と語った。