衝撃的な敗戦を引きずらなかった。ヤクルトは巨人との3連戦の初戦を被安打23、19失点で落としたが、2連勝。12日の試合で5回6四球でも、1失点で耐えた先発の高梨は、「一昨日、悔しいゲームをしたので、何としても勝ちたかった。チーム全員で取った勝利だと思う」と語る。
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チーム状態は最悪だ。坂口を左手親指骨折で欠き、バレンティンも上半身のコンディション不良でいない。さらにこの日は、青木が体調不良でベンチ入りせず、山田哲は前日に左脇腹を痛めたとみられ、先発メンバーから外れた。それでも、残った選手が意地を見せた。
1点を追う三回の攻撃。日本ハムから移籍の太田が四球を選んで出塁すると、4年目の山崎が右中間を破る適時三塁打を放つ。ベテランの雄平も右中間への適時二塁打で続くなど、3点を奪って逆転。六回からは小刻みな継投で巨人の反撃をかわした。
「(けが人が)めちゃくちゃ多い。やばいよ。いない選手はすごい選手ばかり。でも、残っている選手がダメかというと、そうでもない。みんなで力を合わせると、巨人にも勝てるんだよ。(連勝は)かなり大きいね」と雄平は、結束力でつかんだ連勝にうなずく。
今後も厳しい戦いが続きそうだが、小川監督は「こういう状況だからこそ、脇役の活躍が重要になる。チャンスはたくさんあるわけだから。結果が出れば、さらに勢いづく」。嵐のまっただなかでも、ツバメは懸命に羽ばたく。(山下弘展)