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ラグビー女子7人制の国内シリーズ「太陽生命セブンズ」(朝日新聞社後援)には、様々な境遇でラグビーに携わる女性がいる。この世界では珍しく結婚後もプレーをやめない選手、子育てしながらチームを率いる監督。それぞれに、周りに伝えたい思いがある。 ラグビーW杯チケット、なぜ好調? 130万枚販売済み ◇ 東京山九フェニックスの上運天(かみうんてん、旧姓加藤)あかり(26)は2017年夏、アイルランドで開かれた15人制ワールドカップ(W杯)に出場した。その年の11月、交際していた聖也さんと結婚した。 競技の厳しさなどを理由に、結婚後や出産後に競技を続ける選手は女子ラグビーでは少ない。上運天も以前は「引退してから、結婚」と漠然と思っていた。考えが変わったきっかけは約3年前、本場のニュージーランドにラグビー留学をしたことだった。 母親が子どもを連れてグラウンドにやって来て、自らプレーする光景が、日常にあった。「ラグビーが、母親の生活の一部にもなっていた。日本にも広めたい」という心境になった。 今年から東京山九フェニックスに加入。チームのネーミングライツ(命名権)を取得している物流企業の山九はアスリート支援に実績があり、上運天はフェンシングに続いて2競技目となるラグビーの選手として社員に採用された。 勤務は週2日。家庭では、料理や洗濯をあかりさん、掃除や皿洗いを聖也さんが担う。「追い込まれることなく、ラグビーと家庭を両立できています」と語る。 「結婚後も競技を続ける選手が増えてほしい」と上運天。その先駆者として、後進に道を示したいという思いもプレーを続ける動機だ。今の環境に感謝し、悔いが残らぬよう、選手生活を過ごそうと心がけている。 ◇ 合同チームである「チャレンジチーム」を率いる兼松由香監督は、「ママさん選手」の先駆けとも言える存在だ。 小学生の娘を育てながらリオデジャネイロ五輪に出場し、トライを決めた。選手時代、負傷後に子育てがありながらも代表復帰をめざしたのは、かつて留学したニュージーランドの環境を知っていたから。ただ、育児には母の力も借りなければいけなかった。それは選手の時も指導者になった今も変わらない。「ラグビーに限らず、母親が様々なスポーツに打ち込める環境が日本でも整ってほしい」と願う。(能田英二) |
結婚後もラグビー現役続行 「王国」から学んだ日常とは
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