パキスタン南部シンド州で、エイズウイルス(HIV)の感染が拡大している。州政府は4月以降、15歳以下の子供588人を含む計712人の感染を確認。注射器の使い回しが原因とみて、封じ込めを急いでいる。
感染が相次いでいるのは、サトウキビ畑が広がる穀倉地帯の同州ラルカナ。「子供の熱が引かない」と訴える母親が続出したことから、州政府が4月29日から5月29日までに約2万3千人の血液を検査し、大規模感染が明らかになった。
さらに調べると、家族で子供だけが感染している例が多いことが判明。母子感染ではなく、注射針による感染の疑いが強まった。捜査当局は注射針を使い回したなどとして無資格の診療所約800カ所を閉鎖し、小児科医1人を逮捕した。
一帯では2016年にもHIV…