韓国ソウル郊外で開かれたイベントに旭日(きょくじつ)旗を持った日本人が参加したのに、主催者が何も対策を取らなかったとして、韓国のメディアやネットで議論が起こっている。
ソウル郊外で6月上旬に開かれた音楽イベントに、日本人男性が旭日旗を肩からまとって参加したと、大学教授が写真とともにインスタグラムで公開。「主催者側が何の措置も取らなかった」との書き込みもあり、批判が高まった。
主催者側は12日、「日本の観客の行為でご迷惑をおかけしたことに深い遺憾と謝罪を表する」と表明。「この観客は、まず警護担当スタッフが制止し、次に主催者側の数人で行為を中断させた。放置はしなかった」と弁明した。
インスタグラムに投稿した大学教授は、旭日旗がスポーツの競技場で掲げられた場面などを積極的に発信している。日韓関係に詳しい韓国の専門家は「旭日旗を掲げた行為そのものよりも、このようなことで主催者側が弁明に追い込まれる構図が不幸だといえるのではないか」と語った。(ソウル=神谷毅)