国際オリンピック委員会(IOC)がスイス・ローザンヌの本部を全面改修した。事前のふれこみによると、「持続可能性(サステイナビリティー)」を随所に採り入れたという。いったいどんな建物なのか。6月23日の落成式を前に館内を見せてもらった。
IOCは最近、「持続可能性」というキーワードをよく使う。昨年10月に発表した報告書では、2020年までの目標達成を18項目しるした。職員のジェンダー、出身地域の均等化などを掲げる。
その1番目に掲げたのが、持続可能性についてスイスや国際的な認証機関から高評価を受ける「オリンピックハウス」をつくることだった。どちらかといえば推奨する立場が多いIOCが、自らの働くビルにこだわった点が気になった。
改修には約1億4500万スイスフラン(約157億円)をかけたという。昨秋、持続可能性担当のマリー・サロワ課長は「本気度が伝わるはず。楽しみに待っていて」と自信ありげだった――。
今年5月、石造りのローザンヌ…