日本三大祭りの一つ、祇園祭が1日、始まった。京都市東山区の八坂神社では、17日にある前祭(さきまつり)の山鉾(やまほこ)巡行で先頭を進む長刀(なぎなた)鉾に乗る稚児や補佐役の禿(かむろ)らが「お千度の儀」に臨み、祭りの無事を祈願した。
祇園祭は疫病を鎮め、全国の平安を祈るため平安時代の869(貞観〈じょうがん〉11)年に始まったとされる。今年は創始1150年で、令和最初の節目にあたる。白塗りの化粧に振り袖袴(はかま)姿の稚児の中西望海(のぞみ)君(10)は、禿の杉本崇晃(たかあき)君(11)と竹内瑛基(えいき)君(9)、長刀鉾保存会の役員らと一緒に本殿の周りを3周歩いて回った。これで全員合わせて千度参拝したとみなされる。
京都市内ではこの日から1カ月間にわたり、様々な神事や行事が続く。(大村治郎)