「就職氷河期世代」とされる30代半ばから40代半ばの人を対象にした正規職員の採用試験を、兵庫県宝塚市が今夏に実施する。来年1月から採用するという。氷河期世代は不景気のもとで正規雇用の道を閉ざされ、現在も非正規で働いている人が多い。行政機関が率先して安定した働き方を提供する狙いだ。
1日に会見した中川智子市長は「人は生まれてくる時代を選べない。就職氷河期世代は『大変なときに生まれて苦労したね』で済ませることはできない」と理由を述べた。取り組みが広がるよう全国市長会にも呼びかけるという。
市が募集するのは事務職員3人。1974年4月2日~84年4月1日生まれで、2020年3月31日時点で36~45歳、高卒以上の学歴の人。職務経験に関する条件は課さない。8月19日~同30日に申し込みを受け付け、9月22日に1次試験を実施。その後、面接も予定している。募集要項は8月1日から市の関係機関で配布するほか、市のホームページでも公開する。就職氷河期に絞った採用は、少なくとも3年間続ける。
市によると、就職氷河期世代は…