JR北海道をのぞくJRグループの旅客5社と私鉄など鉄道各社が、10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴う運賃の値上げを国土交通省に申請した。JR東海や名古屋鉄道も値上げする。
JR東海は3キロ以下に適用される初乗り運賃を、現在の140円から10円値上げする。初乗り運賃の値上げは1987年の民営化後初めて。主な区間では名古屋―豊橋間が現在の1320円から20円上がる一方、名古屋―岐阜は計算方法の都合で470円のまま据え置く。新幹線は運賃、特急料金ともに値上げし、名古屋―東京は210円引き上げて1万1300円(通常期の「のぞみ」指定席)となる。
名古屋鉄道は12キロ超の区間を10~40円値上げする。名鉄名古屋―豊橋は30円増の1140円。一方、特急列車の指定席など特別車両料金は360円で据え置く。近畿日本鉄道は初乗りを150円から160円へ上げる。
いずれも、10月1日以降の列車であっても9月末までに購入した切符は改定前の運賃が適用される。定期券は駆け込み購入で窓口の混雑が予想され、JR東海の担当者は「有効期間の開始日の2週間前から購入できる。余裕をもって買い求めてほしい」としている。