川口市の市立中学校に通っていた男子生徒が8日、マンションから転落し死亡しました。男子生徒はこれまで、いじめ被害を訴え3度にわたり自殺未遂を図っていました。
自宅近くのマンションから転落して亡くなったのは、川口市内の中学校に通っていた小松田辰乃輔さん(15)です。小松田さんが書いた遺書が残されていたということで、自殺とみられています。
「教育委員会は、大ウソつき。いじめられたぼくは、誰も守ってくれない」
遺書には、学校や教育委員会への不信感が綴られていたということです。遺族によると、小松田さんは中学に入学後、サッカー部でいじめを受けるようになり、学校側に訴えましたが適切な対応がなく、3度にわたって自殺未遂を繰り返したということです。
市の教育委員会は最初の自殺未遂から1年以上がたったおととし11月、第三者調査委員会を設置しましたが、小松田さんへの聞き取り調査はなかったということで、母親は次のようなコメントを寄せました。
「息子は学校に裏切られ、教育委員会に見放され、加害者から傷つけられました。調査をやり直して徹底的に真相を究明し、再発防止に向けた取り組みを進めてください」
市の教育委員会は「調査委員会で、これまでの経緯を含めて判断していきたい」としています。