4月5日、江西省南昌市の近郊にある鳳凰溝景勝地のサクラが花を咲かせ、春の息吹を感じようと、多くの人が花見に訪れている。(撮影・虞亮亮)
中国では今年、メーデーに合わせて5月1日から5日が5連休となり、新型コロナウイルス感染拡大が収束に向かい始めてから、初めての大型連休となる。新型コロナウイルスの感染流行で漂っていた暗雲も少しずつ好転し、中国の観光業は回復の足並みを加速させている。O2Oプラットフォーム大手・美団の試算では、現時点で中国全土の景勝地の営業再開率は78.3%に達しており、勢いよく回復していることが分かる。また、中国全土の宿泊業者の営業再開率は76.4%と、清明節(先祖を祭る中国の伝統的な祭日、今年は4月4日)に合わせた3連休の時よりも5.4%上昇した。省別の宿泊業者の営業再開率トップ10は、上から順に、西蔵(チベット)自治区、青海省、浙江省、安徽省、甘粛省、貴州省、江蘇省、広西壮(チワン)族自治区、寧夏回族自治区、四川省となっている。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
地元の人が地元を旅行
「2020メーデー5連休観光消費新動向ビッグデータ報告」によると、5連休中、約9000万人が旅行に出かける見込みで、清明節3連休の4325万4000人と比べると、2倍以上に増加している。ネットユーザーは、5連休について、「埋め合わせ消費」、「リベンジ旅行」の始まりだとの声を上げている。
ただ、近場に出かける人が多く、「地元の人が地元を旅行」が主流になっているようだ。美団の試算では、5連休中は地元旅行や省内旅行がメインで、地元旅行の割合が全体の6割合以上、省内旅行が全体の約9割を占め、昨年同期比で約20ポイント上昇しそうだ。北京・天津・河北省、長江デルタ、珠江デルタの人々が、真っ先に旅行をスタートさせ、おいしいものを食べ、遊ぶのが大好きな成都や重慶の人々も5連休の旅行の主力となっている。
またドライブ旅行が大人気となっており、中国旅游(観光)研究院と旅行サイト・携程旅游のビッグデータ聯合実験室が実施した「中国人のアフターコロナの観光意欲」調査の結果によると、旅行の交通手段で、「車」を選んだ回答者が最多で41%。以下、高速鉄道29%、バス16%、飛行機14%と続いた。「中国国内レンタカードライブ旅行復興報告」によると、あるレンタカー会社の予約数は前年同期比で70%に達しており、5連休中にレンタカードライブ旅行のピークとなりそうだ。