(写真は人民日報海外版より)
新型コロナウイルス感染症の流行中には、タニシ麺をはじめとするインスタント食品が中国内外のグルメ達の人気を集めている。広西壮(チワン)族自治区柳州市特産のタニシ麺は、辛くてあっさり、すっぱくてフレッシュと好評で、SNSの人気検索ワードランキングにもたびたび登場。メーカーは在庫が底をつき、供給不足の状況が今も続いている。今年1-4月、柳州税関が輸出の監督管理を行ったタニシ麺は10ロットに上り、輸出額は31万1千ドル(約3341万円)で、前年同期比141.68%増加した。中国新聞社が伝えた。
タニシ麺は柳州独自の特色ある軽食で、スープにタニシのエキスが含まれていることからこの名前がついた。ここ数年は中国だけでなく海外でもファンを獲得し、「ネットで人気の軽食」になった。2019年に個包装の袋入りタニシ麺の売上高は60億元(約905億円)を突破し、遠く米国、カナダなどの国・地域にも販路を広げた。
柳州市得華食品有限公司市場部の顔晶晶マネージャーは、「感染症の影響で、タニシ麺の海外販売が絶好調だ。当社は今年3-4月に、タニシ麺6ロット、計20万食分近くを米国、カナダ、シンガポールなどの国に輸出し、5月は4ロット、計23万食分を輸出する」と述べた。
海外で売り上げが激増したのは得華公司だけではない。広西螺覇王食品有限公司、広西全滙食品有限公司などのメーカーも、今年は海外からの注文が引きも切らない。螺覇王公司の陳梓豪対外貿易主管は、「4月はタニシ麺2ロットを輸出しており、5月は4ロットを輸出する。現在、海外からの注文は7月生産分までいっぱいだ」と説明した。
それでは感染症が収束した後も、タニシ麺の輸出は今の勢いが続くだろうか。
顔さんは、「感染症の流行中には、国内市場は供給不足になり、感染状況が好転しても、注文は引き続き急増しており、ECプラットフォームでは今なお40日後に商品を受け取る予約販売モデルを続けている。海外からの注文は7月生産分までいっぱいで、生産能力に限界があるため、海外注文の多くは断らざるを得ない状況だ。この時期に当社の製品が海外で足場を築いて定着すれば、感染症の収束後も売り上げが落ちることはない」と楽観的な見通しを示した。