ポンペオ米国務長官が「中国側はフロイドさんの死をプロパガンダに利用している」と述べたことについて、中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は8日の定例記者会見で「米側の政治屋が自国内に存在する深刻な問題を無視して、外国に責任を転嫁しているのは不道徳であり、自らに存在する問題を解決する助けにもならない」と述べた。
華報道官は「報道によると、6月8日までに米国内の新型コロナウイルスの感染者数は190万人を超え、死亡者数は11万人を超えた。同時に、フロイドさんの死が引き金となった大規模な抗議活動は今も続いている。我々は米国の人々のために心から悲しんでおり、彼らができるだけ早く困難を乗り越えることを希望している。こうした状況の中でもなお、ポンペオ国務長官が嘘ばかり言い、一日中誹謗しているのは悲しいことだ」と指摘。
「1963年にマーティン・ルーサー・キング氏が『I have a dream』(私には夢がある)と高らかに叫んでから、フロイドさんが『I can't breathe』(息ができない)と苦しみにうめくまでに57年が過ぎた。米国のエスニック・マイノリティの平等の権利は依然として夢に過ぎず、米国社会には深刻でシステマティックな人種差別が依然として存在する。これは外国のプロパガンダなどではなく、米国各界の人々が声を揃えて省察を呼びかけている現実的問題だ」と述べた。
また「内政不干渉は中国外交の一貫した基本原則だ。米側を含む各国がいずれもこの原則を順守することを望む。米側の政治屋が自国内に存在する深刻な問題を無視して、外国に責任を転嫁しているのは不道徳であり、自らに存在する問題を解決する助けにもならない」と述べた。(編集NA)
「人民網日本語版」2020年6月9日