新型コロナウイルス感染対策の特殊な時期にあっても、北京市民の消費力は眠り込むことなどなく、オンラインショッピングの回復ペースは全国トップだ。複数のプラットフォームのデータによると、北京市はショッピングイベント「618」期間の取引額と消費力が全国2位で、区ごとの消費力をみると朝陽区、海淀区、豊台区、昌平区、大興区が高かった。
京東のデータでは、北京の消費者のネットショッピング人気検索ワードは、携帯電話、エアコン、マスク、冷蔵庫、華為(ファーウェイ)だった。ここからわかるのは、電子・デジタルとパーソナル健康管理がいずれも北京市民の関心の重点だということだ。
天猫(Tmall)のデータでは、北京市の品目別の購入額上位5品目は、ワンピース、Tシャツ、フェイス用エッセンス、ローカットの靴、マスクで、購入額の増加ペースが最も早かったのは、防護用品、レーザーテレビ、食器消毒器、ホットサンドメーカー、フェイス用クリーンケア用品だった。
「618」のめざましい消費成果の背後にあるのは、単なる「割引き」や価格競争ではない。
「朝発送すれば夕方に届く」現在の物流技術、スマート化されたクラウド倉庫、ライブコマース、小時達(1時間以内お届けサービス)、3Dリアル売り場画像を利用したショッピング、AR(拡張現実)技術を利用した化粧品のお試しや靴の試着といった、ビジネスモデルのイノベーションと新技術の大規模な応用は、消費者の消費の決定を後押しする推進剤になり、企業の爆発的成長への原動力も提供した。
天猫は今年の「618」で、3Dショッピング技術を初めて大規模に商用化し、消費者は携帯電話を利用してイケアや顧家(KUKA)などの家具・インテリアショップ100店舗を直接のぞけるようになった。感染症の影響から回復していないオフラインのビジネス主体だが、3Dショッピング技術を通じて消費シーンの「新たな世界」を切り開いたといえる。
阿里巴巴(アリババ)集団の吹雪副社長は、「今、私たちがより多く考えるのは、次世代の消費体験がどのようなものになるかだ。今年の618で当社のプラットフォームは技術やビジネス融合という視点から、3DやARなどの新製品を大量に商用化した。消費者に没入型体験を提供すると同時に、業者の経営効率を高めた」と述べた。
北京市民の趙さんは、「今の物流は本当にすごい。昨日の夜買ったものが今朝目が覚める前に電話がかかってきて届いたとのことだった」としきりに感心する。「618」期間中に、京東の物流倉庫配送一体型注文では当日か翌日の配送が91%に達し、全国では24時間配送サービスがカバーする区・県の割合が90%を超えた。また商品を消費者から最も近い場所に配置するため、京東物流では六線都市の配送量の増加率が一線都市の150%に達し、三線都市や四線都市の増加率も非常に高かった。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年6月22日