新型コロナ感染症の影響により、旅行ニーズや移動ニーズが減少して中国国内のホテル業界は大きな打撃を受けている。プレッシャーの中、多くのホテルが相次いで経営戦略を調整し、新たな情勢の中でホテル業界が直面する挑戦に立ち向かう。ホテル業界の業務再開の時期が早かった広東省では、多くのホテルが生き残りを賭けて打ち出した「新業務」が精彩を放つ。
ホテルが「新業務」! クリーニングデリバリー業務で大忙し
広東省深セン市羅湖区にあるホテルのランドリールームでは、大型洗濯機数台が勢いよく回っている。よく見ると、洗っているものの中には周辺の住民の衣類やシーツ、企業の社員の制服などもたくさんあった。ホテルの責任者によれば、新型コロナウイルス感染症が流行する中で、ホテルの経営が大きな打撃を受けたため、売り上げを伸ばし支出を抑える取り組みの一環として、食品のデリバリーサービスを始めたほか、時流に乗ってクリーニングのデリバリーサービスも始めたという。
同責任者は、「ホテルのランドリー設備はかなり本格的ながら、価格は庶民的で衣類など10点につき280元しかかからない上、一定の金額になると洗うものを自宅まで引き取りに行くサービスも行っていることから、クリーニングデリバリー業務を始めると企業や近くの住民に人気を呼んでいる」と述べた。
同市福田区のホテルの責任者によると、「感染症の流行中に当ホテルは微商城(微信<WeChat>を利用したオンラインショッピングモール)を開設し、ホテルの宿泊、レストラン、プール、ジムなどのコア商品と割引きギフトカードをパッケージにし、オンラインで予約販売してキャッシュ・フローの回収を進めた」という。
厨房をライブ配信 目を引く北京のホテルのアイディア
感染症対策の必要から、現在は多くのホテルが宿泊や会議の業務で制限を受けている。そのような状況の中、消費を活性化するために、各ホテルはどのような手を打っているだろうか。