最近、中国の一部の地方で新型コロナウイルス感染症が散発している。このことについて、国家統計局の寧吉■(吉へんに吉)局長は18日に北京の国務院新聞弁公室で行われた記者会見で、「全体としては、散発した感染症が経済に与える影響は制御可能なものだ。中国には感染症の拡大を制御する条件が整っており、制御できる能力もある」と述べた。中国新聞社が伝えた。
当日発表されたデータによると、20年の中国の社会消費財小売売上高は39兆1981億元(1元は約16.0円)となり、前年比3.9%減少した。
寧氏は、「昨年の中国の社会消費財小売売上高は通年でみれば引き続きマイナス成長だが、第3四半期(7-9月)と第4四半期(10-12月)はプラスに転じた。特に第4四半期の成長率は4.6%に達し、過去数年間の正常な水準に近づいた。12月の同成長率がやや変動したのは、いくつかの地方で感染症が散発した影響によるものだ。全体状況の大きな流れをみると、中国の消費は生産・供給が増強を続けると同時に、経済発展への基礎的な役割を発揮できている」と指摘した。
寧氏は2021年を展望して、「中国経済の安定回復を支える有利な要因は多くあり、中国経済には安定的な回復状況を続けられる基礎も条件も備わっている。目下の感染症対策における『輸入症例の防止、域内の再発阻止』にかかる圧力は依然として大きいが、中国経済の長期的に好調さを維持するファンダメンタルズは変わらず、物質的な基礎に厚みがあり、産業体系が整い、市場空間が広く、科学技術力が強く、人的資源が豊富といった優位性がある」との見方を示した。
寧氏は、「目下の世界の感染症が拡大する状態はまだしばらく続くだろうし、最近は中国国内の一部の地域でも散発症例がみられ、さらには局地的なクラスター感染もみられ、これは経済の持続的な回復に不確実性をもたらしはした。しかし全体としてみれば、経済への影響は制御可能なものだ」と述べた。
寧氏は、「これまでの中国の感染症対策は豊富な経験を積み上げており、感染症が発生した場所で取った迅速な行動が感染症の拡散抑制にプラスにはたらき、科学的な対策方法の推進は新型コロナウイルスの伝播の制御に役立ち、細密化された対策措置の実行が生産や生活への影響を軽減した。現在、大半の地域では生産・生活が正常に行われており、経済運営は全体として安定しており、感染症の影響は制御できる」と述べた。
寧氏は、「今年の中国は、より正確かつ効果的に財政、金融、雇用、投資、消費、地域、産業などの政策を実施し、前進する道のりでぶつかる困難と問題を克服し、経済運営を合理的な範囲で維持し、経済の持続的で健全な発展を実現する計画だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年1月19日