中国応急管理部(省)によると、出水期(6月1日)以来、江西省や安徽省、湖北省、湖南省、広西壮(チワン)族自治区、貴州省、広東省、重慶市、四川省など、27省・区、市で水害が発生し、これまでに延べ4552万3千人が被災し、142人が死亡・行方不明となっている。倒壊した家屋は3万5千棟で、直接的な経済損失は1160億5千万元(1元は約15.3円)に達している。直近5年の同期の平均値と比べると、被災が原因の死亡者と行方不明者の数は56.5%減、倒壊した家屋は72.4%減、直接的な経済損失は5.0%減となっている。中国新聞網が報じた。
身動きが取れなくなった被災者を救出する消防隊員たち(資料写真、撮影・肖楽峰)。
現在、長江中・下流、淮河上・中流の大部江(河)区間で依然危険水位を超えており、洪水発生を防止するための対策は依然として数多くの困難に直面している。
雨雲が北上していることに伴い、水利当局は、黄河や海河流域で深刻な水害が発生する可能性があると見ており、国家水害・干ばつ対策総指揮部は、それら地域の水害防止対策を強化し、想定以上の洪水が発生する可能性のある地域では、発生の防止や洪水調整などのガイドライン、遊水地運用マニュアル、応急措置・救援マニュアルなどを整備するほか、必要に応じてただちに警戒情報を発信し、事前に救援隊を配置して、危険な状況になった場合には全力で救援並びに救助に当たるよう要請している。
応急管理部はすでに、黄河流域や海河流域に消防救援総隊を配備し、消防指揮官・消防員合わせて5557人が「臨戦態勢」に入り、危険な状況や水害が発生した際の救援活動のために各種準備を整えている。 (編集KN)
「人民網日本語版」2020年7月23日