世界知的所有権機関(WIPO)は現地時間2日、「グローバルイノベーション指数報告書2020」を発表した。報告書によると、新型コロナウイルス感染症は世界の長期的なイノベーションの成長に深刻な影響を及ぼしたが、同時に保健、教育、デジタル経済などの分野における創造力を喚起した。中国、インド、フィリピン、ベトナムなどのアジアのエコノミーのイノベーション力が年を追うごとに顕著に向上し、世界のイノベーション中心地域もそれに伴い次第に東に移っている。中央テレビニュースが伝えた。
報告書によると、世界のエコノミーによるイノベーション力と産出の年間ランキングのトップ5は、スイス、スウェーデン、米国、英国、オランダ。韓国はシンガポールに続き2番目にトップ10入りしたアジアのエコノミーとなった。中国は2019年の好成績をキープし14位。中国はトップ30入りした唯一の中所得のエコノミーでもある。
報告書によると、中国はイノベーションリーダーとしての地位を確立しており、特許、実用新案、商標、意匠の出願件数、クリエイティブ製品輸出などの重要指標でいずれも上位だった。中国は17カ所の世界トップレベルのテッククラスターを持ち、うち深セン・香港・広州は世界2位、北京は世界4位となった。
フランシス・ガリWIPO事務局長は「新型コロナウイルスのパンデミックがもたらす社会・経済への直接的な影響への対応で、各国政府は一括した支援プランを確保し、個人、研究機関、企業などがポストコロナ時代にイノベーションと協力の新たなアプローチを提供するよう支援するべきだ」と述べた。
グローバルイノベーション指数はWIPOが組織し、コーネル大学、INSEAD(インシアード)が共同発表する、あるエコノミーの広範な経済イノベーション力を反映する指標だ。各エコノミーの制度と政策、イノベーション駆動、知識創造、企業イノベーション、技術応用、知的財産権などの要素を評価し、企業のリーダーと政府の政策決定者に国際競争力の向上が直面しうる課題と未来の発展方向を示す。同指数は2007年より毎年1回発表されている。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年9月3日