中国工業・情報化部(省)情報通信管理局の韓夏局長は、2020リモート中国国際スマート産業博覧会で今月15日に開催された5Gイノベーション発展サミットフォーラムで、中国の5Gネットワーク建設の進展状況を紹介し、「5G商用ライセンスが発行されるようになったこの1年余りの間、中国の5Gネットワークのインフラ整備は着実に推進されている。現時点で、基本電気通信企業が建設した5G基地局は50万ヶ所以上で、5G端末の接続回数は1億回を突破した」と語った。中国新聞網が伝えた。
同博覧会の8つのテーマフォーラムの1つである5Gイノベーション発展サミットフォーラムでは、5Gの新インフラ関連の重要な任務をめぐって、未来の都市発展における業界の融合・応用の検討と発掘が行われた。
フォーラムによると、中国の5Gユーザーは現在、1億1000万人を超えている。また、今年末までに、5Gの基地局は60万ヶ所を超え、中国全土の地級市(省と県の中間にある行政単位)以上の都市をカバーする計画だ。
5G建設が加速的に推進されている以外にも、5Gの応用をめぐるイノベーションも加速している。韓局長によると、5Gは現在、港湾、機械、自動車、鉄鋼、鉱業、エネルギーなどの業界・分野での応用が進んでおり、インダストリアル・インターネット、車載ネットワーク(IoV)、医療、教育などの重点分野での応用も加速している。
インダストリアル・インターネットを例にすると、中国科学院の尹浩院士はフォーラムで、「19年、中国のインダストリアル・インターネット産業の規模は2兆1300億元(1元は約15.6円)に達した。25年には、5兆元を突破する見込み」と紹介した。
しかし、インダストリアル・インターネットも多くの課題に直面している。例えば、全要素生産、オール産業チェーン、全バリューチェーンの安全で信頼できるコネクティビティをいかに実現するか、工業生産やサービスシステム向けの人、機械、物のネットワーク化協同をいかに実現するかなどだ。
「5G+インダストリアル・インターネットは、上述した難題を解決できる。新製品を作り、新スタイルや新業態を生み出すことで、企業は運営コストを低減し、生産効率を向上させ、資源配置を最適化できる」と尹院士は言う。
そのような状況下では、ネットワークの配置、融合・応用の深化、技術革新の強化などの面で、5G融合・応用発展を加速させ、経済・社会のデジタル化へのモデル転換をサポートする5Gの新たな道のりを始めることは必然的な流れとなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年9月16日