米国コロンビア特別区連邦地方裁判所は27日、中国のショート動画共有アプリ「抖音」の海外版である「TikTok(ティックトック)」に対し、米国政府が発動しようとしていたアプリストアでの配信禁止の措置を一時差し止めるとの判断を示した。これによりティックトックは、配信禁止とアップデート停止の運命を一時的に回避することになった。 米国の裁判官が権限の範囲内で措置の一時差し止めの判断を示したのは、ティックトックに有利というより、法治の名の下に、各国の前で米国の名誉をいささか挽回したと言ったほうがいいだろう。 米政府のティックトック配信禁止命令はそもそも自己矛盾していた。時間的にみて、この45日後に発効する禁止命令と、対米外国投資委員会(CFIUS)の要求する90日後の行政令の実施とは矛盾する。内容と目標をみると、終始米国国民の個人情報とデータのセキュリティーを公式の理由としてきた禁止令が、ダウンロードを簡単に停止したり、ティックトックがユーザーに提供する持続的なアップデートを直接禁止したりするなら、実際にはユーザーの個人情報とデータがより大きなセキュリティー上のリスクの脅威にさらされることになる。また、最も核心的な申し立て内容をみると、いわゆるティックトックが親会社バイトダンスの指令により、米国のユーザーのデータを中国政府に提供しているという見方は、技術的にも、ガバナンスのプロセスとしても、実践における証拠という点でも、完全に米国政府の少数の人が焦りにかられて行った憶測に過ぎないことが裏付けられている。 実際のところは、これまでティックトックは国家安全保障への脅威、個人のプライバシーの保障、データ保存のセキュリティーといった技術に関わるコンプライアンスの問題をめぐり、CFIUSと2年にわたり継続的に話し合いを進めてきた。それが2020年7月になって、米国政府がティックトックに配信停止か売却かどちらかを選べと威丈高に迫り、大きな注目を集めた。これは米国があるのかないのかはっきりしない国家安全保障上の懸念を理由に、あらゆるソリューションを拒否し続けた末に起きた出来事だ。 明らかに、米国の一部の政治屋は「取り引きの芸術」によって恐喝・強要まがいの行為を覆い隠すやり方を過度に信奉し、これに味を占めて何らはばかるところなくますます無軌道になっている。 道理があり、各方面に利益があり、節度がある闘いを通じて、米国内にいる道理を説こうとする人々が立ち上がって道理を説くことができるようにし、冷戦時代の思考を引きずる人々がしかるべき反撃を受けるようにする。これは中国と中国企業にとって、中米関係が良好で健全な発展を持続することを保障するための重要な条件だ。 バイトダンスが海外に進出して海外事業を展開したそもそもの構想は、トーマス・フリードマンの「フラット化する世界」などで描かれた西側の自由経済を基礎として構築されたものだと私たちは確信する。だが、最終的に今の米国政府はそのような不確実なコートを脱ぎ捨て、あからさまなやり方で富を求め、他人の財産を奪い取ろうとし、まるで強盗のようなやり方で「米国ファースト」を実現しようとしている。 皮肉なことに、米国を含むどの国も、このようなやり方で世界の中で好き勝手に振る舞うことはできないことは歴史によってすでに証明され、これからも証明され続けだろう。米国がこれまで中興通訊(ZTE)、華為(ファーウェイ)、ティックトック、微信(WeChat)などに対して取ってきた措置は、最も基本的なビジネスのルールを本質的に覆すもので、一時的に少しうまくいったとしても、長期的にみれば、本当に損害を受けるのは米国自身の核心的利益だ。 禁止措置の一時差し止めでプラスの方向に少なくとも一歩は足を踏み出せた。覇権主義と現在のような極端でヒステリックなムードに対し、私たちが忍耐力と断固たる態度を必要とされる闘いを続けていれば、米国はルールを尊重し、法治を実践し、常識を心にとどめる態度を再び取り戻せるだろうか。今はまだそうなると断言はできない。しかし確実に言えるのは、闘いを続けなければ、米国は利己的なやりたい放題の道をどこまでも進むことになるということだ。(編集KS) 「人民網日本語版」2020年9月29日 |
【人民網時評】TikTok配信禁止を一時差し止め 米の名誉挽回
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
IOC、「中国五輪委が東京五輪に参加する選手らにワクチン提供」
アルゴリズムが羊の養殖をバックアップ 農業デジタル化がトレンドに
14大学がブロックチェーン専攻増設 人材75万人以上不足
人気ドラマ「郷村愛情」のブラインドボックスが大ヒット
「メーデー」休暇は5連休に 今年の他の祝祭日も併せてチェック!
2020年世界の5Gカバー都市が3.5倍増に 中米韓が最多
北京市の小中高校の新学期スタート スマホ保管ボックスが教室に登場
エクアドルが中国製新型コロナワクチンを購入へ
米国防総省「米国の注射針と注射器の80%は中国製」
博士が4割以上!深セン中学のハイスペック教師陣が話題に
北京冬季五輪の張家口会場にクイックPCR検査場4ヶ所設置
【国際観察】米国の新型コロナ死者が50万人突破 米メディア「我々の世代のD-デイ」
米の対中関税当面維持に外交部がコメント「貿易戦に勝者なし」
ロシア勢は「ROC」の旗で東京五輪と北京冬季五輪に参加へ
中国シノバック社製のワクチンが香港地区に到着
獅子舞に触れて中国伝統の民俗文化を体験した米国の子供たち
米国がWHOに2億ドル超拠出へ
世界計算力指数ランキング、米国が首位も中国との差が縮む
海南省のパンダ兄弟が「餃子」に舌鼓 ブラインドボックスのプレゼントも!
【国際観察】新型コロナワクチンでも防げない米国の「人種病」
中国で2件目となる新型コロナワクチンが条件付きで販売へ
北京冬季五輪グッズ旗艦店が北京市王府井大街にオープン
「コネ」で優先接種?米国でワクチン接種管理の混乱が国民の不満を呼ぶ
北京冬季五輪の出場枠17%確定 11競技の選考会も再開
世界の新型コロナ対策には大国間の連携が必要