月探査機「嫦娥5号」に搭載され宇宙を旅した約1500粒の種籾が発芽し、すくすくと育っている。華南農業大学の温室で、みずみずしい苗が空に向かい伸びており、今月中にも温室を出て田に植えられる見通しだ。新華社が伝えた。
この計40グラムの宇宙種籾は2020年11月、嫦娥5号に搭載され月に着陸した。約23日、76万キロメートルの「月周回旅行」後、華南農業大学国家植物宇宙育種プロジェクト技術研究センターに戻され、栽培されていた。
これらの種籾は正真正銘の宇宙稲第2世代だ。その育種親はいずれも宇宙育種の成果で、「華航31号」「航恢1508」と呼ばれる。同センターの陳志強センター長は「従来と異なり、今回の搭載は世界で唯一の月周回深宇宙突然変異誘発研究で、稲の種子の深宇宙搭載の初のブレイクスルーを実現した。種子は「嫦娥5号」に搭載されている間、微小重力や太陽フレアなどの特殊な環境に置かれる。これは種籾の遺伝子変異に影響を及ぼし、極めて得難い」と述べた。
同センターの郭涛副センター長は「この稲は6月末に収穫され、それから次の世代の播種が行われる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月17日