ジーコ監督は少し険しい表情で、クロアチア戦後の記者会見に臨んだ。2試合連続午後3時のキックオフに不満をもらしながらも、決定的な得点機を逃したことへの無念さを率直に口にした。
-試合の感想は。
「引き分けてしまったが、負けたら終わりだった。暑さもあり、簡単なパスのミスなどボールコントロールが良くなかった。パスをつなぎながらも得点できず、その失敗の代償を払った格好だ。世界中が注目する中、午後3時開始で気温が30度を超える試合を2試合も続けてこなした。これだけの暑さの中でやった選手たちは、ミスすることもある」
-決定力が不満か。
「確かに問題がある。日本がチャンスをつくれなかったら心配するが、それはつくった。ただゴール前まではきちんとやっていながら、フィニッシュできない。チームは毎日この練習に取り組んできたのに、本番で平常心でできなかった。それが悲しい。これだから、サッカー界にストライカーと呼べる選手は一握りしかいないのだ」
-PKについては。
「クロアチアが決められなかったのではなく、われわれのGK(川口)が素晴らしく、美しいセーブをした」
-勝ち点1でブラジル戦を迎える。
「とても難しい試合になるだろう。相手は優勝候補。だが、サッカーではどんなことも起こり得る。もちろん勝つ気持ちで、顔をしっかりと上げて臨む」(共同)
毎日新聞 2006年6月19日 8時37分