バグダッドの安置所に6月中に運び込まれた遺体の数が1595となり、イラク戦争後最多とされた5月を上回ったことが5日分かった。ロイター通信などが伝えた。死者の大多数がイラク人とみられる。
イラクでテロ活動を率いていたとされる武装勢力「イラク聖戦アルカイダ組織」の指導者ザルカウィ容疑者を米軍が先月7日に殺害した後も、治安が改善していない実態が鮮明になった。
ハリルザド駐イラク米大使は英BBC放送に対し、ザルカウィ容疑者殺害の効果は「現時点では何も見られない」と述べ、武装勢力の活動が衰えていないことを認めた。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、安置所に運ばれる遺体は、2月に中部サマラで起きたイスラム教シーア派の聖廟(せいびょう)爆破事件後に増加。4月にやや減少したが、5月は1375体と前月比19%増、6月も2カ月連続で増加した。(カイロ共同)
毎日新聞 2006年7月6日 8時48分