宮城大会の優勝を決め、抱き合って喜ぶ仙台育英の佐藤(右)と斉藤泉=フルスタ宮城で1日、長谷川直亮写す
宮城で仙台育英が5年ぶり19回目の出場を決め、49代表が出そろった。仙台育英は終盤に東北を突き放し、延長十五回引き分け再試合になった前日からの熱戦を6-2で制した。
長雨の影響などで各地で決勝の日程が変更になり、全代表の決定が8月までずれこんだ。過去20年間では、第75回(3日出そろい)、第85回大会(1日同)に続き3回目。
大会は3日に大阪市北区のフェスティバルホールで組み合わせ抽選を行い、6日から15日間、阪神甲子園球場で開かれる。
◇夏3連覇狙う駒大苫小牧など、強豪が順当勝ち
73年ぶりで史上2校目の夏3連覇を狙う駒大苫小牧(南北海道)、史上初の2度目の春夏連覇を狙う横浜(神奈川)、センバツ準優勝の清峰(長崎)、この10年間で優勝2回、準優勝1回を数え、今春の近畿大会も制した智弁和歌山(和歌山)など強豪がほぼ順当に勝ち上がってきた。
センバツ出場組は9校。早稲田実(西東京)が4年連続出場を狙う日大三との延長戦を制して10年ぶりの夏の舞台。日本最南端の学校として注目された八重山商工(沖縄)や、秋と春の中国大会を制した関西(岡山)、センバツで8強に食い込んだ日本文理(新潟)などがきっちりと地方大会を勝ち抜き、南陽工(山口)も28年ぶりに復活を果たした。
センバツは不出場ながら、青森山田(青森)、仙台育英(宮城)、常総学院(茨城)、浦和学院(埼玉)、帝京(東東京)、愛工大名電(愛知)、大阪桐蔭(大阪)、天理(奈良)などの甲子園常連校が顔をそろえた。32年ぶりとなった静岡商(静岡)をはじめ、福井商(福井)、県岐阜商(岐阜)、徳島商(徳島)、高知商(高知)、熊本工(熊本)といった伝統校も勝ち上がってきた。甲子園ファンにはおなじみの学校がそろったといえる。
初出場は6校。八重山商工を除くとすべて春夏通じて初の甲子園。光南(福島)、松代(長野)、福岡(富山)、鹿児島工(鹿児島)の県立校に加え、スケートで有名な白樺学園(北北海道)も初名乗りを挙げた。
全国的に見ると、北海道、東北、関東、近畿、中国は私立の代表が大半を占める一方、四国、九州などでは県立が優勢という特徴も浮かび上がっている。【滝口隆司】