第88回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催)は6日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。全国4112校が参加した地方大会を勝ち抜いた49代表校の選手たちが力強く入場行進。高知商(高知)と白樺学園(北北海道)の試合で、15日間(雨天順延)の熱戦が始まった。
開会式は午前9時に開始。3万9000人の観客が見守る中、前年優勝校で史上2校目の3連覇に挑む駒大苫小牧(南北海道)を先頭に、日本最南端の八重山商工(沖縄)から北に向かう順に入場。大会会長の秋山耿太郎朝日新聞社長があいさつで、先月95歳で亡くなった牧野直隆・前日本高野連会長の冥福を祈った。小坂憲次文部科学相、脇村春夫日本高野連会長の励ましの言葉などに続き、三重(三重)の中村浩樹主将が「『ありがとう』の気持ちを白球に込め、全力疾走、全力プレーで日本中を熱くします」と選手宣誓した。
また、広島に原爆が投下された午前8時15分前後は「静粛な時間」とされ、如水館(広島)の選手たちが黙とうした。今年は戦争で中断した夏の大会が1946年に再開して60年。当時は占領軍が甲子園球場を接収しており、会場は西宮球場だった。【田辺一城】
▽脇村春夫・日本高野連会長のあいさつ 今年は特に梅雨が長く、コンディションの調整が難しかったと思います。選手のみなさんは、高校野球の神髄である「粘り」を、甲子園で再び見せてください。最後に、野球部の不祥事が後を絶たないのは誠に遺憾です。郷土の代表であることを忘れないでください。
毎日新聞 2006年8月6日