5日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、終値は前日比174円12銭(0.98%)安の1万7504円62銭だった。前日に342円の大幅高となった反動で、ひとまず利益を確定する目的の売りが優勢だった。外国為替市場で円相場が対ドルで上げ幅を縮める場面では売りが増え、午前の取引時間中に一時194円安まで下げ幅を拡大する場面があった。原油価格が不安定な値動きを続けているほか、ギリシャ債務問題の先行き不透明感がぬぐえないことが相場の重荷となった。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比81.71ポイント(0.64%)安の1万2778.26だった。東証株価指数(TOPIX)も反落した。
東証1部の売買代金は概算で2兆8515億円と今年最大で、昨年12月19日以来、約1カ月半ぶりの高水準だった。売買高は26億4540万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1174、値上がりは570、変わらずは118だった。
朝方から日本株には売りが優勢だった。米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅続伸したが、ギリシャ情勢を巡る不透明感が台頭し引けにかけて急速に伸び悩んだ。この流れが東京市場でも続き、終日利益確定の売りに押された。一方、収益見通しを上方修正したソニーなど業績関連の材料が出た銘柄の一角には買いが入った。ソニーは12%高で取引を終えた。
ファナックとファストリ、KDDIの3銘柄で日経平均株価を46円程度押し下げた。トヨタや日立、東レが下落した。一方、15年3月期通期の純利益見通しを前期比22%増の3000億円に据え置いた伊藤忠は後場に上げに転じた。
東証2部株価指数は4日続落だった。プロスペクトや宮入バが下げ、アルメディオや日立機材が上げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕