【ミンスク=石川陽平】ドイツ、フランス、ロシア、ウクライナの4カ国は11日夜、ベラルーシの首都ミンスクで、親ロシア派武装勢力と政府軍の激しい戦闘が続くウクライナ東部の即時停戦と包括的な和平を話し合う首脳会談を開いた。4カ国首脳は合意文書を取りまとめる作業を急いでおり、12日未明もまだ会談を続行している。
11日、ベラルーシのミンスクで写真撮影に応じる(左から)ベラルーシのルカシェンコ、ロシアのプーチン両大統領、ドイツのメルケル首相、フランスのオランド、ウクライナのポロシェンコ両大統領=ロイター
4カ国首脳による会談は11日午後8時(日本時間12日午前2時)過ぎに、ミンスク市内の「独立宮殿」で始まった。メルケル独首相とオランド仏大統領、プーチン・ロシア大統領、ポロシェンコ・ウクライナ大統領が出席。4カ国の外相ら政府高官も加わり、会談時間は8時間を超えた。
ベラルーシの外交筋によると、首脳会談では兵力の引き離しなど即時停戦の具体的な進め方に加え、親ロ派の支配地域の地位など包括的な和平案についても、突っ込んだ話し合いを続けている。ウクライナ東部とロシアの間の国境閉鎖の監視など対立点が残り、協議は難航しているもようだ。
ミンスク市内の別の会場では、4カ国の首脳会談と並行して、親ロ派とウクライナ、ロシア、欧州安保協力機構(OSCE)の代表が連絡グループの協議を続けた。連絡グループで合意文書のたたき台を作り、首脳会談で検討を加えている。12日中に合意文書の内容で一致できるか予断を許さない情勢だ。