札幌―大阪を結ぶ寝台特急「トワイライトエクスプレス」が引退する3月12日の最終列車の切符販売が1カ月前に当たる12日、全国のみどりの窓口などで始まり、午前10時の受け付け開始とほぼ同時に完売した。
JR西日本によると、1編成の定員は130人で、エキストラベッドを使えば152人。各地のみどりの窓口や旅行会社の予約端末は約1万台ある。ラストランは12日午前11時50分大阪発と、午後2時5分札幌発。
大阪駅中央口の窓口前には午前4時半の開門前から並ぶ20人ほどが待機。専用で使える予約端末が限られるため、うち先着10人だけが受付に進み出た。1分前から時報が周囲に流され、10時ちょうどになると、駅員が一斉にボタンを押した。
切符が取れたのは1人だけだった。堺市東区の男性会社員(35)は切符が取れず「仕方ない。当日は撮影する」と話していた。
トワイライトエクスプレスは1989年に運行開始。札幌―大阪の約1500キロを22~23時間かけて結び、最上級の個室「スイート」や食堂車などが人気を呼んだが、老朽化などを理由に昨年5月、引退が公表された。〔共同〕