週明け16日の東京外国為替市場で円相場は続伸した。17時時点では1ドル=118円57~60銭近辺と、前週末13日の同時点に比べ30銭の円高・ドル安水準で推移している。13日のニューヨーク市場で、低調な米経済指標を受けて円買い・ドル売りが進んだ流れを引き継いで始まった。オセアニアの取引時間帯に当たる日本時間早朝には118円10銭台を付ける場面もみられた。
一方、16日の日経平均株価が上昇し投資家がリスク選好意欲を高めると、低金利通貨の円を売りドル建てなどの資産を買う動きが出て、円は伸び悩んだ。欧州の市場参加者からも円売り・ドル買いが入ったもようだ。
もっとも、16日は米国がプレジデントデーの祝日で全市場が休場となるため、積極的に持ち高を形成しようとの雰囲気は広がらなかった。国内輸出入企業の取引も薄かった。8時50分発表の2014年10~12月期の実質国内総生産(GDP)速報値は3四半期ぶりにプラス成長を回復したが、市場予想には届かず「円の強弱感を定めにくい内容だった」(三菱東京UFJ銀行の内田稔チーフアナリスト)との指摘があった。
9~17時の円の高値は1ドル=118円37銭近辺、安値は118円78銭近辺で、値幅は41銭程度だった。
円はユーロに対しても続伸した。17時時点では前週末17時時点に比べ40銭円高・ユーロ安の1ユーロ=135円46~49銭近辺で推移している。対ドルの円高が対ユーロ相場にも波及した。ただ、日経平均の上昇を受けて円はやや押し戻された。
ユーロはドルに対し小反落した。17時時点では同0.0004ドルユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1425~28ドル近辺で推移している。ユーロ絡みの新規の取引材料に乏しい中、持ち高整理のユーロ売り・ドル買いが若干出た。〔日経QUICKニュース(NQN)〕