【ムンバイ=共同】ネパール政府は18日、世界最高峰エベレストの主要登山道を今年の登山シーズンから変更すると発表した。昨年4月に起きた、雪崩でネパール人山岳ガイドら16人が死亡した過去最悪規模の事故を受けての措置。
商業登山ツアーなどで使われていた主要登山道はこれまで、ベースキャンプを出発後、傾斜度が大きいアイスフォール(氷の滝のようになっている場所)を避ける道を採用。だが、周辺で小さな雪崩が頻発し危険性が高まっていた。
昨年の事故もこの付近で発生。今後は登山隊にアイスフォールの中央部を通る道を義務付ける。新道では時間がかかるようになり、崖やクレバスが多くあるため技術的にもやや難しくなるが、雪崩を避けることができるようになるという。
エベレスト登山は昨年の雪崩事故後、政府からの補償が低いことへの抗議で地元ガイドがボイコット。昨シーズンは事実上登山できなくなっていた。