スギやヒノキの花粉の飛散が2月下旬から各地でピークを迎えていく――。日本気象協会(東京)は20日までに予想を発表。飛散量は東北で昨年の3倍以上となるなど、東日本で多くなるとみられ、花粉症を抱える人にとっては悩ましい季節になりそうだ。
協会によると、主な都市のスギ花粉のピークは、福岡が2月下旬~3月上旬と予想。その後は東京や名古屋、大阪、広島、高松が3月上~中旬、仙台と金沢が3月中~下旬と北上する。
スギ花粉の後は、4月中旬にかけてヒノキ花粉が飛散するが、仙台と金沢は量が少ないため、ピークはないと見込まれている。北海道は4月下旬~5月上旬にシラカバ花粉が飛ぶとしている。
花粉の量は、前年の夏の天候が大きく影響するとされる。気温が高いほか、雨が少ないなどの条件がそろうと花芽がよく育ち、翌年春に飛散する量も増えるという。
地方別では、東北が昨年比で360%と非常に多くなると予想。関東甲信も230%、北陸は200%、東海は150%と、東日本で飛散量が増えるとみられている。
一方、昨年夏に気温が低く、日照時間が短かった四国と九州は昨年比30%と非常に少ない。中国はやや少なく、北海道と近畿は昨年並み。
今週末から週明けにかけては全国的に気温が高くなるとみられており、協会は「西日本で花粉の飛散が増え、北陸や東北の一部でも飛び始める」としている。〔共同〕