経済産業省が27日発表した1月の鉱工業生産指数(2010年=100、季節調節済み)速報値は、前月比4.0%上昇の102.6だった。上昇は2カ月連続。QUICKがまとめた民間予測の中央値は3.0%上昇で、市場予想を上回った。伸び率は2011年6月(4.2%上昇)以来の高さ。設備投資向けの一般機械や、自動車を含む輸送機械などの増産が寄与した。経産省は生産の基調判断を前月の「緩やかな持ち直しの動きがみられる」で据え置いた。
生産指数は15業種のうち13業種が前月比で上昇し、2業種が低下した。上昇業種では「はん用・生産用・業務用機械」が9.4%上昇した。半導体製造装置や化学プラント用設備などの増産が目立った。自動車を含む「輸送機械」は4.5%上昇し、3カ月連続の前月比プラスとなった。「情報通信機械」は通信基地局向けに使われる設備が増え、5.8%上昇。「電子部品・デバイス」はスマートフォン(スマホ)向け部品が堅調で1.5%上昇と、7カ月連続プラスとなった。
出荷指数は前月比5.8%上昇の103.9と、2カ月連続のプラス。一方、在庫指数は0.6%低下の111.0。出荷に対する在庫の割合を示す在庫率指数は3.5%低下の108.1と、いずれも2カ月連続で低下した。
同時に発表した製造工業生産予測調査によると、2月が0.2%上昇、3月は3.2%低下を見込んでいる。〔日経QUICKニュース(NQN)〕