中外製薬は2日、米医療ベンチャー企業のアサーシス・インコーポレーテッドから再生医療製品の日本での開発販売権を取得したと発表した。取得費用は最大で約240億円。早ければ来年から日本での開発を始める。急性期の脳梗塞患者に投与する。
健常者の骨髄液から作った細胞医薬品を投与して、発症後1~2日後の患者にまひが起こるのを防ぐ。米国では第2相の臨床試験(治験)中だ。
日本では昨年11月に医薬品医療機器法(旧薬事法)が施行され、再生医療製品を早く実用化する仕組みができたが、製薬大手で開発・販売している例はない。大日本住友製薬は2017年以降にiPS細胞を用いた再生医療製品の開発を目指している。中外製薬は海外で開発中の製品候補を獲得し、いち早い実用化を目指す。