東日本大震災から４年となった11日、被災地や東京など各地で追悼行事が行われ、地震発生時刻の午後２時46分、参列者らは一斉に黙とうをささげた。警察庁などによると、死者・行方不明者は震災関連死を含め２万人超。遺族らは犠牲者の冥福を祈り、復興への誓いを新たにした。

政府主催の追悼式は東京都千代田区の国立劇場で開かれ、天皇、皇后両陛下、安倍晋三首相、震災犠牲者の遺族ら計約1120人が参列。天皇陛下はお言葉で、年々高齢化していく被災者の健康や原発事故の影響で今も帰宅できない多くの人々を案じ、復興に向け「これからも国民皆が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います」と述べられた。

安倍首相は式辞で「先人たちが幾多の困難を乗り越えてきたように、明日を生きる世代のために、私たちが共に立ち向かっていく」と強調した。

岩手、宮城、福島各県の遺族代表もあいさつした。宮城県石巻市出身の菅原彩加さん（19）は津波で母を亡くした体験を語り、「頑張って生きていくことこそが、亡くなった家族への恩返し。しっかりと前を向いて生きていきたい」と決意を述べた。