帝人は12日、ヘルスケア分野のベンチャー企業と組んで睡眠の改善を支援するサービスを3月末から始めると発表した。スマートフォン(スマホ)用アプリ(応用ソフト)を開発するほか、睡眠に関する情報サイトを立ち上げる。同社は睡眠時無呼吸症候群の治療機器を手掛けており、睡眠に関する知見を生かした新事業に育てる。
アプリ開発の第1弾として大便の状態を評価するアプリを手掛けるウンログ(東京・渋谷)と提携した。睡眠・大便・食事を日誌形式で記録するアプリを4月から提供する。快便・快眠につながる睡眠時間や食生活を利用者が把握できるようにする。
アプリ開発のプラクテックス(東京・港)とは、多様なウエアラブル機器に対応した睡眠記録アプリを開発する。機器を乗り換える場合でも過去のデータを引き継げる。
将来は企業や健康保険組合向けサービスの開発も目指す。従業員の睡眠データを解析し、睡眠改善を通じて生産性を向上させる。
アプリを有料にするか無料にするかは未定。当面は企業から広告を募って収益につなげる。
最近はヘルスケアに着目するベンチャーが急増している。日本では5人に1人が睡眠に課題を抱えるとされ、帝人は睡眠を切り口にベンチャーとの連携を深める。