ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)を運営するユー・エス・ジェイのグレン・ガンペル社長は18日、沖縄県に新たなテーマパークをつくる方針を表明した。これに先立ちUSJでは約100億円を投じ、恐竜を題材にしたジェットコースターを2016年春に新設する。積極投資を推し進め、さらなる客数拡大を目指す。
同日、大阪市内で報道陣の取材に応じたガンペル社長は新パークの規模について「USJや東京ディズニーランドより小さいが、比較的大きな規模になる。大阪以外でも会社として大きく成長したい」と語った。場所や時期は明らかにしなかったが、名護市のネオパークオキナワ(名護自然動植物公園)と周辺地域が候補地とみられる。
USJのように映画やテレビ番組を題材とするのではなく「沖縄に合ったものを展開し、インバウンド(訪日外国人)も含めて考える」。東京五輪開催の20年より早い開業を目指すもようだ。
同社にとって大阪以外の事業拠点を設けることは大きな転換点だ。USJには1500万人程度を収容できるとみているが、ユー・エス・ジェイが企業として2千万人、3千万人を集客するには新拠点が必要となる。
沖縄は国内外の旅行客に人気が高い観光地だが、有力なテーマパークが存在しない。「テーマパークを世界で最も効率的に運営できている」(森岡毅執行役員)と自負するノウハウを活用する。
ガンペル社長はUSJへの投資を継続する方針も強調した。恐竜映画「ジュラシック・パーク」のエリアにジェットコースター型のアトラクションを新設する。海外から導入せず「USJが独自開発した全く新しいものになる」という。新アトラクションは初年度に入場者数を30万~50万人押し上げる効果があるとみている。