日本鉄鋼連盟（鉄連）が19日発表した２月の粗鋼生産量は前年同月比0.2％減の843万4400トンと、６カ月連続のマイナスだった。昨年の消費増税前の駆け込み需要の反動が続き、製造業向けや建材などで主要品種の生産が前年実績を下回った。昨年12月（3.7％減）や１月（4.0％減）に比べマイナス幅は縮小した。鉄連は「輸出向けの回復は下支えしたが、内需の低迷が重荷となっている」（広報グループ）と説明した。

品種別では、車や家電などに幅広く使う主力の広幅帯鋼が2.1％減の343万7800トンと、４カ月連続で減少した。自動車向けなどの亜鉛めっき鋼板は8.7％減の87万6800トンと、７カ月連続で前年割れした。建材では、ビルのはりなどに使うＨ形鋼が7.6％減の33万2200トンで７カ月連続のマイナスとなった。

半面、造船向けなどの厚板は4.1％増の85万9400トンと、２カ月ぶりに増加した。〔日経ＱＵＩＣＫニュース（ＮＱＮ）〕