【ソウル=山口啓一】岸田文雄外相は21日午前、韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相とソウル市内で会談した。日韓国交正常化50周年を迎えたことを踏まえ、安倍晋三首相と朴槿恵(パク・クネ)大統領の初の首脳会談の実現を呼びかける。旧日本軍による従軍慰安婦問題などの懸案で、解決の糸口を探れるかが焦点だ。
両氏の会談は米ニューヨークで実施した昨年9月以来で、今回で5回目。ソウルで会うのは初めてだ。慰安婦問題のほか、韓国による日本産水産物輸入規制や産経新聞前ソウル支局長が在宅起訴された問題、戦時徴用工問題についても議論する見通しだ。北朝鮮の核・ミサイル問題での連携強化も確認する。
岸田氏は尹氏との会談後、朴槿恵大統領との面会や中国の王毅外相との会談を経て、日中韓外相会談に臨む。