厚生労働省は26日、2014年度の介護福祉士の国家試験で、経済連携協定(EPA)に基づく外国人候補者の合格者数が78人だったと発表した。合格率は44.8%で、前年度に比べ8.5ポイント上昇した。外国人にとっては日本語の専門用語などが高いハードルとなるが、今年度は以前の試験で不合格となり再受験した人の合格率が上がった。
介護福祉士国家試験を受けた外国人候補者は計174人で、うちインドネシア人が85人、フィリピン人が89人。日本人を含めた全体では15万3808人が受験し、9万3760人が合格した(合格率は61.0%、前年度より3.6ポイント低下)。
外国人候補者の合格率を押し上げるため、厚労省はすべての漢字にふりがなを振り、試験時間を延ばすなどの特例措置を設けている。介護福祉士はEPAでの4年間の滞在中に受験の機会は1回だけ。そこで不合格でも得点が一定以上なら、再受験のため滞在を1年延ばすことも認めている。