政府の行政改革推進会議(議長・安倍晋三首相)は31日の会合で、行政の無駄を減らす取り組みの強化策を決めた。民間活用などを軸に政策の改善策を少人数の有識者で議論する「重点課題検証」を新設。各省庁の事業内容の公開点検は毎年秋に定例化する。財政再建を見据え歳出削減を深掘りする。
首相は会合で「財政状況はまだ厳しい。個々の事業を厳しく点検し無駄を生み出す構造まで深く切り込む」と強調。「内閣の重要政策も聖域にしない」とも話した。
重点課題検証は(1)民間活用(2)府省、地方との連携強化(3)行政の革新――の3本柱で、具体的な政策のあり方を抜本的に見直す。数人の有識者チームを同会議の下に置き、まずは6月までに取り上げるテーマを選定する。
公開点検は有識者を交えて事業の必要性や改善点を評価する。次年度予算に反映するため秋に年1回実施する。