2日午前の東京外国為替市場で、円相場は続伸した。12時時点は1ドル=119円63~65銭近辺と前日17時時点に比べ26銭の円高・ドル安で推移している。前日に発表された米国の経済指標が相次ぎ市場予想を下回り、米景気への懸念から円買い・ドル売りが強まった海外市場の流れを引き継いだ。
ただ、10時前の中値決済について「ややドルが不足している」(国内銀行)との指摘が聞かれ、円が伸び悩む場面もあった。日経平均株価が前日比200円を超える上げ幅を記録したことで、低リスク通貨とされる円を売る動きも見られ、上値は重かった。
日銀は3月の全国企業短期経済観測調査(短観)で企業の物価見通しを公表した。全規模全産業による1年後の消費者物価指数(CPI)の見通しは平均で前年比1.4%上昇と前回12月調査から横ばいで、市場の反応は限られた。
9~12時の円の高値は119円52銭近辺、安値は119円76銭近辺で、値幅は24銭程度だった。
円は対ユーロで続伸。12時時点は1ユーロ=128円82~84銭近辺と同10銭の円高・ユーロ安で推移している。持ち高調整の円買い・ユーロ売りのほか、円がドルに対して買われた流れが対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで続伸。12時時点は1ユーロ=1.0766~69ドル近辺と同0.0013ドルのユーロ高・ドル安で推移している。市場予想を下回る米経済指標を受けて対ユーロでもドルは弱含んだ。ただ、ユーロは持ち高調整の売りも出て、前日比で下げに転じる場面もあった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕