経済産業省は2日、4~6月期の鋼材需要が前年同期比3.8%減の2321万トンになる見通しだと発表した。国内は建設部門が建設・土木向けがともにマイナスになるほか、製造部門も自動車需要の落ち込みなどで減少する見込み。輸出も前年にエネルギー関連が伸びた反動で前年実績を下回る。
国内需要見通しは4.0%減の1534万トン。普通鋼の部門別消費量では、建設部門が4.1%のマイナスになると予測した。建設向けで非住宅の着工が低迷するほか、前年に予算執行の前倒しで伸びた土木向けも反動減となる。
製造部門は3.0%のマイナスを見込む。自動車向けが前年に消費増税の駆け込み需要に伴う受注残があったため、反動減になる。産業機械向けは企業収益の改善により工作機械需要などの高水準を見込むが、建設機械が排ガス規制前の駆け込み需要による反動を受けるため、全体ではマイナスになる見通し。
輸出は3.5%減の788万トンを予想した。普通鋼の輸出は中国などに起因するアジアでの供給過剰が継続し、前年並みにとどまる。特殊鋼はエネルギー関係が好調だった前年の反動で減少する見込み。〔日経QUICKニュース(NQN)〕